海の危険生物図鑑|刺された・触ったときの症状と応急処置
こんにちは!
しむら皮膚科クリニックの広報担当・坂井です。
昨日、新潟県を含む北陸地方・東北地方が梅雨明けしたとみられると発表されました!
平年より12日、昨年より36日遅く、めずらしく8月に入ってからの梅雨明けとなりましたね💦
これから本格的な暑さを迎え、海へ遊びに行く方も多いのではないでしょうか?
以前、当院のInstagramストーリーズで「新潟の海で見かける危険な生き物を教えてください!」と募集したところ、フォロワーの皆さまからさまざまな情報をお寄せいただきました。
ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました✨️
今回は「新潟の海の危険生物図鑑」として、海水浴や磯遊び、釣りなどで気をつけてほしい生き物をピックアップしました!
刺されたり触れたりしたときに現れる症状や、応急処置についてもご紹介します。
海のレジャーを安全に楽しむために、お役立ていただけるとうれしいです😊
まずはフォロワーさんからいただいたコメントで一番多かったエイからスポットを当ててみたいと思います!

アカエイ
砂の中にいるとわかりにくい!毒のトゲに注意!
アカエイは新潟の海でも見られる大型のエイです。
春から秋にかけて浅瀬へやって来ることがあり、特に初夏から夏は注意が必要です。
普段はおとなしい魚ですが、砂の中に体を隠しているため、気づかずに踏んでしまうと、身を守ろうとして尾を振り上げ、毒のあるトゲが刺さることがあります。
(そんな所に隠れているからでしょ!と言いたくなりますよね)
アカエイの厄介なポイント
- 砂に隠れているので気づきにくい
- 尾のトゲには毒がある
- 応急処置は「温める」が基本
アカエイは砂の中に体を埋め、目だけを出してじっとしていることがあります。
上から見てもほとんど分からず、海水浴中や釣りをしている時に誤って踏んでしまう事故が少なくありません。
特に遠浅の砂浜では注意が必要です。
海に入る際は足をすり足で動かしながら歩くことで、アカエイが先に逃げやすくなります!
アカエイの尾にはノコギリのようなギザギザの毒トゲがあります。
刺されると非常に強い痛みが現れ、傷口が大きく裂けることもあります。
毒による痛みは数時間続くことがあり、腫れやしびれを伴うこともあります。
傷が深かったり、トゲの一部が残ってしまった場合は感染の原因にもなるため注意が必要です。
アカエイの毒は熱に弱い性質があります。
刺された場合はすぐに海から上がり、傷口を洗浄したうえで、やけどしない程度の温かいお湯に患部を浸すと、痛みが和らぐことがあります。
出血している場合は清潔な布などで圧迫し、傷口にトゲが残っているように見えても、自分で無理に処置しないでください。
傷が深い場合、出血が多い場合、痛みが強い場合は、応急処置だけで済ませず、速やかに医療機関を受診しましょう。
カサゴ
岩場や防波堤に潜む、毒のあるヒレに要注意!
毒棘を持つカサゴカサゴは日本全国の沿岸に生息し、新潟県でも防波堤や磯場、テトラポッド周辺などでよく見られる魚です。
白身のお魚で煮付けもよし、唐揚げもよしの美味しい魚✨️
しかし!背びれなどに鋭い毒棘があるため、釣り上げた後の取り扱いには注意が必要です💦
一年を通して生息していますが、釣りや磯遊び、海水浴などで海へ出かける機会が増える春から秋にかけて事故が多くなります。
普段は岩陰や隙間に身を潜めているため見つけにくく、釣りで針に掛かった時や、岩場で不用意に手をついた時に刺されることがあります。

ご友人の貴重で痛そうな投稿ありがとうございます!
次は食べるとおいしいけど、危険な魚・カサゴのご紹介です。
カサゴの厄介なポイント
- 背びれや胸びれに毒棘がある
- 見た目以上に痛みが強い
- 釣り上げた後、死んだ後も危険!
カサゴの背びれや胸びれには、弱いながらも毒を持つ鋭いトゲがあります。
誤って素手でつかんだり、釣り針を外そうとしたりした際に刺されることがあります。
刺されると強い痛みが現れ、傷口の赤みや腫れを伴う場合があります。
カサゴに刺されると「しばらく眠れないほど痛かった」「ズキズキと何時間も痛みが続いた」という人もいます。
痛みは数時間続くことが多く、人によっては手足全体が腫れることもあります。
傷口から細菌感染を起こすこともあるため注意が必要です。
カサゴは、釣り上げた後も毒棘の危険がなくなりません。
魚が暴れた拍子に刺されることがあるため、素手でつかまず、フィッシュグリップや厚手の手袋を使用しましょう。
また、死んだ後も毒棘に毒が残っていることがあります。
動かないからと油断せず、調理する際にもトゲが刺さらないよう注意してください。
刺された場合は傷口を流水で洗い、やけどしない程度の温かいお湯で患部を温めると、痛みが和らぐことがあります。
痛みや腫れが強い場合、トゲが残っている可能性がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
ダツ
夜の海を高速で飛び跳ねる危険な魚
尖った口が特徴的なダツダツは細長い体と鋭く長いくちばしが特徴の海水魚です。
日本全国の沿岸に生息しており、新潟県でも夏から秋にかけて堤防や港、海水浴場周辺で見られることがあります。
普段は人を襲う魚ではありませんが、驚いた時や夜間に勢いよく水面からジャンプする習性があります。
船の灯りやヘッドライトなど、夜間の光に引き寄せられることがあるため、夜釣りによく出かける方は特に注意が必要です。

フォロワーさんから「光るアクセサリーに寄ってくる」と教えていただきましたが、アクセサリーに限らず、懐中電灯やヘッドライト、船の灯りなど、夜間の光に反応して水面から飛び出すことがあります。
ダツの厄介なポイント
- 鋭いくちばしが凶器になる!
- 夜の光に集まることがある
- 傷口から感染することも
ダツの細長いくちばしは非常に硬く、ダーツのように勢いよく水面から跳ね上がり、人に突き刺さることがあります。
国内外では顔や首、胸などに刺さり、大けがにつながった事例も報告されています。
浅い傷に見えても深部まで達していることがあるため注意が必要です。
ダツは夜間、船や堤防、ヘッドライトなどの光に引き寄せられることがあります。
そのため夜釣りやマリンレジャーでは、水面から突然飛び出してくることがあります。
顔の高さまでジャンプすることもあるため、海を強く照らしたりせず、また海面を覗き込みすぎないよう注意が必要です!
夜間は、水面に向けて強い光を当て続けたり、光源を持ったまま海面をのぞき込んだりしないよう注意しましょう。
ダツによるけがは鋭いくちばしによる刺し傷になることが多く、見た目以上に深い傷となる場合があります。
海水中にはさまざまな細菌が存在するため、傷口から感染を起こすこともあります。
刺された場合は傷口を流水で十分に洗い、出血が多い場合や傷が深い場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
ダツのくちばしなどが深く刺さっている場合は、無理に引き抜かず、すぐに119番通報してください。
新潟の海で見られるクラゲ危険度ランキング
クラゲによる症状の強さには個人差があります。
危険度が低いとされる種類でも、むやみに触らないようにしましょう。
- カツオノエボシ【★★★★★ 命にかかわることも】
- アンドンクラゲ【★★★★☆ 強い毒】
- アカクラゲ【★★★★☆ 強い毒】
- カツオノカンムリ【★★☆☆☆ 触らない】
- エチゼンクラゲ【★★☆☆☆ 注意】
- ミズクラゲ【★☆☆☆☆ 危険度は低め】
青紫色の浮き袋と、長く伸びる触手が特徴です。
新潟市沿岸でも漂着が記録されています。
触手に触れると、電気が走ったような激しい痛みや赤いミミズ腫れを起こします。
まれに呼吸困難やアナフィラキシーなどの重い症状を起こし、命にかかわることもあります。
砂浜に打ち上げられ、死んでいるように見える個体にも毒が残っています。
青くきれいな見た目をしていますが、絶対に触らないでください。
新潟でも漂着記録あり!!!!見た目がキレイだから、お子さんは特に注意!!!!透明で小さく、傘が四角く見えるクラゲです。
新潟県の中・下越では夏から秋に確認されており、特に海水浴シーズン後半は注意が必要です。
泳ぐスピードが意外と速く、透明で見つけにくいのも厄介なところ。
刺されると電気が走るような強い痛みがあり、赤いミミズ腫れになることがあります。
意外と機敏!クラゲのくせに!傘にある赤褐色のしま模様と、長い触手が特徴です。
新潟県の海でも確認されています。
刺されると強い痛みやミミズ腫れを起こすことがあります。
また、乾燥した個体や触手に残った刺胞が飛散し、吸い込むことでくしゃみや鼻水などを引き起こす場合もあります。
リーチ(触手)が長いから気をつけて!カツオノエボシ同様、青く美しい見た目をしていますが、カツオノカンムリとカツオノカンムリは別の生き物です。
本来は外洋性ですが、風や海流の影響で新潟県内の砂浜へ漂着することがあります。
カツオの群れと一緒に見つかるのでこの名があるんだとか。(一緒にいないで…)
カツオノエボシほど毒性が強い種類ではありませんが、触れると痛みや皮膚症状を起こす可能性があります。
打ち上げられた個体にも触らないようにしてください。
キレイだけど絶対さわっちゃダメ!!傘の直径が1~2メートルほどになる大型のクラゲです。
秋頃に日本海を北上し、新潟県沖でも見られることがあります。
定置網などへ入り込み、漁業に大きな被害を与えることで知られています。
人への毒性は比較的弱いとされていますが、触れるとチクチクとした痛みや軽い炎症を起こすことがあります。
デカすぎてお近づきになりたくない…日本の海でよく見られる半透明のクラゲです。
傘の中に4つの輪のような模様が見えるのが特徴で、「クラゲといえばこれ!」と思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
毒性は比較的弱く、触れても症状が出ないことが多いとされています。
ただし、体質によっては軽いかゆみや赤みが出る場合があるため、むやみに触らないようにしましょう。
見てる分にはキレイなんだけどね…新潟はお盆をすぎるとクラゲが出る?
お盆を過ぎると、日本海側の海水温がクラゲの成長に適した温度になるため、「アンドンクラゲ」など刺されると激しく痛む種類が急増すると言われています!
近年では、海流の影響で太平洋側から強い猛毒を持つ危険な「カツオノエボシ」などが新潟の海岸へ漂着するケースも増えています。
梅雨明けから海水浴を楽しむ方が多いですが、お盆の期間となると、新潟で海水浴を楽しめる期間は本当に貴重ですよね…
海で遊ぶ時の服装
明るい色の長袖のラッシュガードを選ぶ
海で遊ぶ時は、なるべく肌の露出を少なくしましょう。
長袖のラッシュガードを着用することで、日焼けを防ぐだけでなく、クラゲの触手や魚のヒレなどが肌へ直接触れるのを防ぎ、刺し傷や切り傷のリスクを減らすことができます。
子どものラッシュガードや水着には、蛍光イエローや蛍光オレンジなど、海の中でも目立ちやすい明るい色がおすすめです。
万が一、波に流されたり、混雑した海水浴場で迷子になったりした場合にも、遠くから見つけやすくなります。
青や水色など海と同化しやすい色よりも、赤・黄色・オレンジといった見分けやすい色を選びましょう。
海で遊ぶ時の服装磯遊びではマリングローブを着用する
磯場は足元が滑りやすく、ふいによろけた時に反射的に岩へ手をついてしまうことがあります。
長袖のラッシュガードを着用することで、日焼けを防ぐだけでなく、クラゲの触手や魚のヒレなどが肌へ直接触れるのを防ぎ、刺し傷や切り傷のリスクを減らすことができます。
軍手も素手よりは安全ですが、水を吸うと重くなり、滑りやすくなることがあります。
代用する場合は、手のひらにゴムなどの滑り止め加工が施された、脱げにくい手袋がおすすめです。
ただし、手袋をしていても鋭いトゲなどが貫通する可能性があります。
見慣れない生き物には、むやみに触れないようにしましょうね。
海に入る時はマリンシューズを履く
海の中や砂浜には、アカエイ、ウニ、カサゴなどの危険生物が潜んでいることがあります。
また、割れた貝殻や岩、ガラス片などを踏んでけがをする可能性もあります。
素足や脱げやすいサンダルではなく、足全体を覆い、かかとまで固定できるマリンシューズを着用しましょう。
ただし、マリンシューズを履いていても、アカエイの毒棘などによるけがを完全に防げるとは限りません。
浅瀬では足を大きく踏み出さず、海底をすり足で進むようにしましょう。
クラゲを見つけても触らない
海水浴場では、アンドンクラゲやアカクラゲなど、毒を持つクラゲが見られることがあります。
海の中でクラゲを見つけた時は、近づいたり触ったりせず、静かにその場から離れましょう。
砂浜に打ち上げられたクラゲも、死んでいるように見えて触手の毒針が残っている場合があります。
子どもが興味を持っても、素手や足で触らせないよう注意してください。
受診の際のポイント
海の危険生物によるけがは、原因となった生き物によって応急処置が異なります。
まずは海から上がって安全な場所へ移動し、患部を強くこすらないようにしてください。
呼吸が苦しい、意識がもうろうとする、全身にじんましんが出る、出血が止まらないといった症状がある場合は、すぐに119番通報しましょう。
原因となった生き物を安全な場所から撮影できた場合は、その写真も診断の参考になることがあります。
ただし、写真を撮るために危険な生き物へ近づいたり、捕まえたりしないでください。
①刺された・触れた日時
②海水浴場や磯場などの場所
③原因と思われる生き物
④刺された直後からの症状
⑤自分で行った応急処置
海で遊ぶということは、さまざまな海の生き物が暮らす場所に人間がお邪魔するということ。
危険な生き物や場所を正しく理解して、服装や装備でしっかり備えて、安全に楽しい海の思い出を作りましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!


